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緊急対応

のどに詰まった!
気道異物の正しい対処法

食べ物やおもちゃがのどに詰まったとき、焦って間違った対応をすると
命に関わる事態になることがあります。
年齢別の正しい手順を、今すぐ確認しておきましょう。

📅 2026年5月25日 ⏱ 約6分 👥 保護者・家族向け

「完全に詰まっている」サインの見分け方

まず119番!対処しながら救急車を呼ぶ
完全に詰まっているサインがあったら、すぐに119番へ電話してください。電話しながら背部叩打法を行っても構いません。ひとりの場合は、まず叩打法を数回行ってから電話しましょう。

のどに物が詰まったとき、「まだ咳ができている」状態と「完全に気道がふさがっている」状態では、対応がまったく異なります。まず状態を確認してから行動することが大切です。

様子を見てよい状態
  • 強い咳ができている
  • 声が出ている・泣いている
  • 呼吸ができている
すぐに対処が必要な状態
  • 声が出ない・かすれる
  • 咳ができない・息ができない
  • 顔色が青・紫になってきた
  • 意識がなくなってきた
「咳ができている」うちは無理に介入しない
咳は気道を自分で守ろうとしている反応です。まだ咳が出る状態なら、無理に背中を叩いたり口に指を入れたりせず、そばで見守りながら咳を続けさせてあげてください。急に悪化したらすぐ行動します。

年齢別の対処法

対処法は年齢によって異なります。タブで切り替えて確認してください。

東京消防庁 公式動画で背部叩打法を確認

出典:東京消防庁公式チャンネル「窒息に対する応急手当(成人・小児:背部叩打法)」

赤ちゃんにはハイムリック法(腹部突き上げ)は行いません
内臓を傷つける恐れがあります。赤ちゃんには「背部叩打法」と「胸部突き上げ法」を交互に行います。
1
STEP 1
119番に電話・助けを呼ぶ

すぐに119番に電話してください。周囲に人がいれば「あなたは119番に電話してください」と指名して呼んでもらいます。電話しながら対処することも可能です。

2
STEP 2
背部叩打法:背中を5回叩く

赤ちゃんをうつぶせに抱き、頭を体より低くします。
手のひらの根元で、肩甲骨と肩甲骨の間を力強く5回叩きます。
※頭が下になるよう腕を太ももの上で支えると安定します。

手のひら全体ではなく「根元(手首に近い部分)」で叩くのがコツです
3
STEP 3
胸部突き上げ法:胸を5回押す

赤ちゃんを仰向けに返し、頭を体より低い位置に保ちます。
乳頭を結んだ線のすぐ下の胸の中央を、2本の指で5回押し込みます。
※胸骨圧迫(心肺蘇生)と似ていますが、このときは意識があります。

CPRの胸骨圧迫より少し浅め・ゆっくりを意識してください
4
STEP 4
取れるまで繰り返す

「背部叩打法5回 → 胸部突き上げ法5回」を、異物が出るか意識を失うまで交互に繰り返します。
口の中に異物が見えてきたら、取り出してください(見えないうちに指を入れないこと)。

背中5回 ⇄ 胸5回 を繰り返す
5
意識を失った場合
すぐに心肺蘇生(CPR)を開始

赤ちゃんが意識を失い、呼吸がない場合はすぐに心肺蘇生を開始してください。救急隊員が到着するまで続けます。

妊婦・肥満の方への腹部突き上げ法はNG
お腹を圧迫できない場合は、背部叩打法と「胸部突き上げ法(胸の真ん中を手前に押す)」を組み合わせてください。
1
STEP 1
119番に電話・助けを呼ぶ

まず119番に電話するか、周囲の人に呼んでもらいます。電話しながらでも対処できます。

2
STEP 2
背部叩打法:背中を5回叩く

相手の横に立ち、片手で胸を支えながら前傾姿勢にします。
もう一方の手のひらの根元で、肩甲骨と肩甲骨の間を力強く5回叩きます。
※上から叩くより、水平〜やや下方向に向けて叩くと効果的です。

「背中を叩く前に体を前傾させる」が重要です。立ったまま叩くと効果が半減します
3
STEP 3
腹部突き上げ法(ハイムリック法)

相手の後ろに立ち、両腕をわきの下から回します。
一方の手を握りこぶしにして、みぞおちとへその中間に当てます。
もう一方の手で握りこぶしを包み、手前かつ斜め上方向に強く圧迫します。
これを5回行います。

「斜め上方向」が重要。真後ろに引き込むだけでは異物が出てきません
4
STEP 4
取れるまで繰り返す

「背部叩打法5回 → 腹部突き上げ法5回」を交互に繰り返します。
口の中に異物が見えてきたら取り出します。

背中5回 ⇄ 腹部突き上げ5回 を繰り返す

自分ひとりでのどに詰まらせてしまったとき、「腹部突き上げ法」を自分で行うことができます。

1
STEP 1
声を出せるなら大声で人を呼ぶ

わずかでも声が出るなら、「助けて!」と叫んで近くの人を呼びましょう。声が出ない場合は次のステップへ。

2
STEP 2
自分でみぞおちを突き上げる

一方の手を握りこぶしにしてへその上・みぞおちの下に当て、もう一方の手で包んで、斜め上方向に力強く突き上げます。

3
STEP 3(代替)
椅子の背もたれ・テーブルの角を使う

椅子の背もたれや硬いテーブルの角など、丸みのある硬い出っ張りにみぞおちをあて、体を前方向に強く押しつけます。硬い家具の角で自分のお腹を突き上げるイメージです。

胃のあたりが強くぶつかるよう、思い切りやることが大切です

やってはいけないNG行動

焦りからついやってしまいがちですが、これらの行動は異物をさらに奥へ押し込んだり、体を傷つける原因になります。

NG 01
見えない異物を指で探ろうとする
異物が見えていない状態で指を口の奥に入れると、さらに奥へ押し込んでしまうことがあります。異物が口の中にはっきり見えているときのみ、慎重に取り出してください。
NG 02
水を飲ませようとする
水は異物の除去に役立たないだけでなく、気道に水が流れ込むリスクがあります。絶対に飲ませないでください。
NG 03
赤ちゃんを逆さにして振る
逆さにする行為は首や頭に大きな負担をかけ、かえって危険です。背部叩打法は「うつぶせで頭を低くする」が正しい姿勢です。逆さにして振るのは絶対にやめましょう。
NG 04
意識がある人を仰向けに寝かせる
意識がある状態で仰向けにすると、異物が気道の奥に落ち込みやすくなります。背部叩打法・腹部突き上げ法は「立った状態・前傾姿勢」で行ってください。
NG 05
「様子を見よう」と放置する
完全に詰まっているサインがあるのに処置を遅らせると、数分で意識を失います。「完全閉塞のサイン」が一つでもあれば、迷わずすぐ行動してください。

病院へ行く判断基準

今すぐ119番 こんなときは救急車を
  • 声が出ない・息ができない状態が続いている
  • 顔色が青・紫になっている
  • 意識がなくなった・ぐったりしている
  • 背部叩打法・腹部突き上げ法を繰り返しても取れない
今日中に受診 取れた後も必ず受診
  • 異物が取れたように見えても、受診して確認してもらう
  • 特に赤ちゃん・小さな子どもは必ず受診(肺への落下を確認)
  • のどを傷つけた可能性がある場合(ハイムリック法後など)
  • 飲み込んだかもしれないが見つからない場合
咳が続く場合 異物が残っているかも
  • 数時間後も咳・ゼーゼーした呼吸が続く場合は受診
  • 発熱・食欲低下が見られる場合は翌日以降でも受診

よくある質問

Q
子どもがのどに詰まらせたとき、まず何をすればいいですか?
まず状態を確認します。まだ咳ができていれば、そばで見守りながら咳を続けさせてください。声が出ない・息ができないなど「完全に詰まっているサイン」があれば、すぐに119番に電話し、背部叩打法を始めます。
Q
背部叩打法(はいぶこうだほう)のやり方を教えてください。
子ども・大人の場合:体を前傾させた状態で、肩甲骨の間を手のひらの根元で力強く5回叩きます。赤ちゃんの場合:うつぶせで頭を体より低くし、肩甲骨の間を5回叩いた後、仰向けにして胸の中央を2本指で5回押す「胸部突き上げ法」と交互に行います。
Q
ハイムリック法(腹部突き上げ)は赤ちゃんにもできますか?
1歳未満の赤ちゃんには行いません。お腹の内臓を傷つける危険があるからです。赤ちゃんには「背部叩打法+胸部突き上げ法」を使います。1歳以上の子どもや大人には有効です。
Q
詰まったものが取れた後も病院へ行く必要はありますか?
はい、必ず受診してください。気道や食道が傷ついていることや、異物の一部が肺に落ちている可能性があります。特に赤ちゃん・小さな子どもは、症状がなくても当日中に医療機関を受診することをおすすめします。
Q
のどに詰まったとき、指で取り出してもいいですか?
口の中に異物がはっきり見えている場合のみ、慎重に取り出すことができます。見えないのに口の奥へ指を入れると、かえって異物を奥へ押し込んでしまう危険があります。「見えるもの以外には指を入れない」が基本です。

出典・参考資料

免責事項:本記事は一般的な応急処置の情報提供を目的としており、医療行為の代替となるものではありません。実際の処置に際しては必ず119番や医療機関にご相談ください。本記事の情報に基づいて生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねます。

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